天然堂に　僕が初めて書き下ろした曲

　　チャンポン

　ルルル　ルルル　ルルルルル　　ルルル　ルルル・・・・

　会社じゃしがない係長　同期はみんな上司になって　同僚みんな若造だらけ


　終わりのチャイムで　エネルギーオン！　グラサンかけて　チャージオン！
　夜の　夜の　夜の街へ　　出れば　出れば　出ればチャンポン
　ドギュ～ン！　ドバ～ン！


　若造よりもコピーが上手い　奴らは雑で私は丁寧　何が悲しくてこんな事してる

　ネオンの街出りゃ　スイッチオン！　とびらを開けりゃ　ボトルイン！
　夜の　夜の　夜の街へ　　出れば　出れば　出ればチャンポン
　ドッドッドッドッドッド！　ドバ～ン！


　化粧の匂いで鼻が曲がる　目の前お尻が通り過ぎる　見つめただけで訴えられた

　マイクを握って　シングオン！　ふりふり腰振り　フラッシュオン！　
　夜の　夜の　夜の街へ　　出れば　出れば　出ればチャンポン
　ドルルルルルルルルル！　ドバ～ン！　・・・・・・

　ルルル　ルルル　・・・・・

　（セリフ）
　そうして彼は　薄暗い　会社の窓際へと帰って行ったのでした・・・



　去年の都雅都雅でのライブで一度だけお披露目した曲です。
　
　作り出した時、まじめな物語を予定していましたが、いつのまにか　おチャラケ路線の曲になってしまいました。

　僕は、勤め先で数年ごとに受けられる昇進試験に順調に受かっていったため、４つ目の試験では、面接で「まだ若すぎる」と落とされてしまいました。
　
　それを機に　疑問が芽生え、昇進していく意欲がなくなり、一生足踏みしてよう　と思いました。

　結果的には　その後　大事件が２件続き、職種を変えて　ヒラに戻り、人生をリセットしたんですが、　この曲は　ちょうどその頃に作ったもので、『近いうちに、かつての部下がみんな自分の上司になっていくな・・・』　と思って書き出したものです。

　でも、僕は　コピーは上手くないし、女性を見つめて訴えられたこともありません（笑）。

　深～い物語を作りたい気持ちと、めちゃくちゃ単純なおバカな曲を作りたい気持ちが交錯していた中で　できた曲なんですよね・・・

　

　考えてみたら　迷曲へのいざない２　で、チャンポンの話をし始めたのに、結局　載せませんでしたね（笑）

　もうちょっと　違う話をします（笑）

　この前のライブで披露した新曲、『夢の途中』という曲は、前厄・本厄・後厄の３年間に特になにも病気にならなかったのに、それが終わると同時に原因不明の頭痛や腹痛で病院に通う羽目になり、大病院の時間待ちの長さに辟易としながら、たまたま病院の向かいの喫茶店に入って作った曲ですが、

　ちなみに、はじめは『ホンキートンク』と呼んでまして、『男のマロン』（男のロマンにしようかな、と思ったら、それはカッコ良すぎるんちゃう？って話があってね（笑））と変わり、ライブ前に『夢の途中』に決めました

　閑話休題
　その時期、病気それ自体に目をむけた曲も書きました。

　スタジオで一回練習して、大笑いして・・・ボツになっています（笑）
　演歌調の展開です。


　病気のオッサンの唄

　朝起きると痛むのよ　ご飯食べなきゃ　きしむのよ
　来週胃カメラ検査なの　胃潰瘍　胃潰瘍　胃潰瘍

　お腹が減ると熱いのよ　ゲップすると臭いのよ
　薬飲んでも治らんの　胃酸過多　胃酸過多　胃酸過多

　自分で靴下はけないの　誰もはかせてくれないの
　くさいがずっと穿き続け　ヘルニア　ヘルニア　ヘルニア


　　有休全部病院通い　なじみの患者お友だち
　　検査一つに３時間　二つすりゃ１日暮れていく


　血糖値が高いのよ　食前必ず測るのよ
　倒れたら最後　訳わかんない　糖尿病　糖尿病　糖尿病

　風邪が吹いても痛いのよ　贅沢なんてしてないのに
　嫌な接待　やけ酒だけで　痛風　痛風　痛風

　顔色が黒いのよ　日焼けしたんじゃないのよ
　お日様の下　似合わない　肝硬変　肝硬変　肝硬変


　　有休全部病院通い　なじみの患者お友だち
　　検査一つに３時間　二つすりゃ１日暮れていく



　　顔色は・・・焼けているのに、日焼けじゃない・・・なんて、泣かせるでしょ？（笑）
　天然堂のワンマンショーをやる時は、１部と２部の間にメンバーの個人コーナーとか作って、各人が違う面をだすのも面白いかな、とか考えたりするんですが、僕は　別に違う面もないし（笑）　いつの日か　この曲を演ってみましょうかね・・・（笑）

　この前、天然堂としての１曲目は　天然娘　である話を書きましたが、僕が天然堂に初めて作った曲は、　チャンポン　という曲です。
　叙情詩と叙事詩　というカテゴリーで考えると、僕は過去に叙情詩しか作っていません。
　で、アリスのチャンピオンみたいに、物語になった歌・叙事詩を作りたくて、中年サラリーマンの悲哀を作ろうとしました・・・・が、結局　コミックソングになりました・・・。

　そういえば、初期の練習は、練習時間のかなり多くを　なんとなくセッションしていました。
　いろんなタイプのリズム、コード進行を、誰かが弾きだしたらみんながそれに続いていきます。

　ギターのこうめいは、親父さんにベンチャーズでエレキを仕込まれ、ポールモーリアに行って、クラシック習って、ヘビメタへ行った・・・という変わり種でして、彼はヘビメタのバラードのコード進行をよく弾きます。

　それに合わせて・・・僕は、ゲーリームーアという、むせび泣くようなギターの人が好きなので・・・・、いかにもゲーリームーア調に　ギターを泣かせていました。

　その頃、『こういう曲に日本語詞を乗せられないのかなぁ』といつも考えていました。　いや、今も考えているんですけどね。

　ヘビメタですから、もう　思いっきり日本風にした方が・・・意外といいんだろうか・・・などと思い　　たとえば

　短い命を授かりて　何を想ふ蜩よ
　人の世もまた儚くて　比ぶるに足りず

　夢かうつつか幻か　生きてる意味さえ分からずに
　愛だけが　己がすべてか　流浪道

　儚き浮き世の水たまり　逢魔が時　過ぎ去りて
　夜のとばりが下りる頃　消え入るか命


　みたいなんとか、


　深く深く沈み込む闇の音　　けれど深ければ深いほど朝も近い
　
　強く強く吹きすさぶ冬の風　けれど寒ければ寒いほど春も近い

　巡り来るもの　回り来るもの　幾度ここへ
　通りゆくもの　移りゆくもの　いくつここを

　みたいなんを、なんとか乗せてみようかなぁ　と考え中なんです。

　あっ、二つめの歌は、マイナーなハードリフに乗せて　一回スタジオでやってみたんですが、とおるが「あかん～～　この歌、『イ～～』ってなるわ～」と　いくよくるよさんが、首筋を掻くギャグのように首を掻きまして・・・（笑）　　その後　復活の兆しもありません（笑）

　僕が若い頃には無かった言葉で、今　オシャレ？な呼び方ができているもの・・・・

　例えば、フリーター。　僕が若い頃は、『プー』とか『プー太郎』と呼ばれ・・・『はよ就職しいや』と言われたものでした。

　例えば、天然。　僕が若い頃は、『頭のネジが何本か違う』とか『ちょっとボケてる』とか言われていました。
　誰なんでしょうね・・・『天然ボケ』という言葉を発明し、『ボケ』を取り去った人は・・・。　すごいですよね（笑）

　我が不惑天然堂、まさに　この『天然』から命名しています。

　何度か話したり書いたりしてますが、その前に『車座』というバンドをしていました。
分裂して（笑）　ドラム・とおると僕ギター・ブーちんで演っていこう　ということになりました。

　しかし、なかなか　他のメンバーが決定せず・・・その間は、僕がとおるの家にしょっちゅう転がり込んで、飲んでは遊んでいました。
　このころ、車座時代からファンになってくれてた友だち連があり、その中に強烈な天然キャラを発する二人・・・ダブルＳがいました（笑）。

　で、はじめは、『明日があるさ』の替え歌とかにして飲み会で歌って笑わせていたんですが、そのうち　とおるが　ちゃんとした？歌にしたのが　『天然娘』　という曲です。

　バンドを立ち上げる時、まだこの曲しかなかったから、「『天然』に、なんか付けよか・・・。以前に　～～屋と～～座　をやってきてるし・・・堂にしよか」「おっさんばっかりやし、孔子が、なんや言うてたな・・・四十は・・・不惑か、不惑天然堂にしよか」ってことで、バンド名が決まったという、キーポイントの曲なんです。

　でも、歌より、中間部にある語り部分が肝心で（笑）　ここに入れるためのネタを日夜仕込んでいた、って曲です。
　今後も　演るたびにネタは変わっていくと思います。

　で、歌詞を探したけど・・・見あたらない・・・（笑）　知ってる範囲で・・・（笑）


　　　　　　天然娘　　　　　詞・曲：ブルースとおる

　あんた誰もが認める天然娘　　だけど自分はまともと思ってる
　回りの空気を読まないで　いつでもどこでもマイペース
　それがまさしく天然なのだ

　ある日会社の電話のベルが鳴ったよ
　これは大事な　お得意様からさ

　　「え～　入札の件でお電話しました」
　　「山田さ～ん　盗撮の件でお電話です」
　　『入札はお仕事ですが、盗撮は犯罪です』

　天然　天然娘　　天然　天然　天然　天然　～　　天然娘


　　ある日　僕の携帯にメールが入った
　　これは天然娘からのメール

　　「すいません、メール行ってます？
　　　あの～・・・アドレス教えてもらえません？」
　　『アドレス知ってるから、メールできたんちゃうの？！』

　天然　天然娘　　天然　天然　天然　天然　～　　天然娘